人事異動や担当変更|失敗しない・顧客満足度を下げない引き継ぎ方法

こんにちは。 地方のお店や個人事業主、そして中小企業の販促や集客を支援するコンサルタントの豊平尚哉です。

先日、facebookでこのような投稿したところ、顧問先から詳しく教えて欲しいと聞かれたので、人事異動に伴う「担当変更」を予定している方へ読んでいただきたい記事として、紹介したいと思います。

人事異動、担当変更

[豊平尚哉]

人事異動、担当変更の時期。これまで通りの引き継ぎ資料だけじゃなく、お客様が取引してくれた「決め手(理由)」も一緒に引き継ぎしましょう。
決め手を聞かないと恐ろしいことになるよ(後日ブログにて)。

2月、3月といえば人事異動の時期です。企業としては人材というリソースを最大限に活用し、適材適所や戦略、育成など様々な目的で人員配置を行います。しかしながら、担当を変えることはリスクを伴うことに繋がるケースも多いので、容易にはできませんが、ある対策さえ行えばお客様の満足度を下げず、なおかつスムーズに担当変更ができるので、ぜひ最後までご覧ください。

 

人事異動が招いた取引解約

私の顧問先である美容関係の店舗をかまえるオーナーと販促会議をしていると、オーナーから「実は年末から商材を卸してもらっている会社の担当者となかなか上手くいってなくて。」と仕入先の担当者と関係が合わないという相談から入りました。

StartupStockPhotos / Pixabay

どういうことかと詳しく聞くと、「ちょうど1年前開業し、この仕入先と取引をはじめたころ、美容業界について疎い私や従業員は新しい商材について詳しくないので、商材について相談に乗ってくれる、こちらから質問しても応えてくれる仕入先を探していた。ちょうどこの仕入先会社の社長が「何度でも相談、質問してください」という理由で取引を決めたんです。また、その理由で相談しやすい、質問しやすい担当者をつけてもらいました。それが昨年の10月頃、この担当者がおめでたで退職することになり、それに伴って担当者が変わったんです。そこから、おかしなことに、、、。」

さらにじっくり伺うと「最初の頃は相談や質問ができましたが、年末になるにつれ、メールでの返信がピタッと止まったんです。年末だし忙しくて返信が遅れているのかな?とばかり思ってたんですが、年始になり挨拶兼ねて電話してみると、その担当者から「◯◯さん、質問が多すぎます。もっと商材について勉強してください。勉強不足です。」と返されました。さらに従業員も担当者へ相談・質問できず、お客様へ商材を販売することができなくなってしまっている。在庫がもう少しでなくなるので、それがなくなり次第仕入先を変更しようと考えている。」

ijmaki / Pixabay

要約すると
・商材について詳しくないので相談・質問しやすい仕入先を探していた
・仕入先の社長の「何度でも相談・質問してください」という言葉が決め手になり契約した
・最初の担当者は快く相談・質問に応えてくれた
・この担当者が退職し、別の担当者へ変更になった
・変更になった担当者は、相談・質問に応えてくれない
・逆に勉強不足と一喝された
・従業員も相談・質問できない状況
・商材について知識不足なので物販に繋がらない
・結果、仕入先を変えようと検討中

という、ミスマッチによる顧客満足度の低下です。

人員配置(担当変更)による顧客満足度を下げる原因

ijmaki / Pixabay

では、なぜこのようなことが起こったのか。
最初のミスは、この仕入先(卸会社)が「契約の決め手」を聞き逃していたことが最大の原因。通常なら契約したタイミングで「他にも仕入先(卸会社)が多くある中で、何が決め手になって当社と契約したのか?」というアンケートや質問を行い、それをメモし社内で共有します。しかし、今回この仕入先(卸会社)は取引先の決め手(リクエスト・要望)を聞いてはいたものの、それをメモや社内で共有することなく「相談・質問しやすい担当者をつけた」のみで終えていた。その後、退職により「決め手(リクエスト・要望)」が引き継ぎされることなく担当変更。新しく人員配置(担当変更)されたが、クライアントのリクエスト(要望)が分からず応えられなかった。

結果として、この仕入先(卸会社)は契約終了を迎えることに。

今からでも間に合う!満足度を下げずに人事異動(担当変更)する方法

このような状況を招くと、ほとんどの取引にも影響が出ます。
よく言われたことありませんか?

「前の担当者は対応が早かったよ。」
「前任者は、毎日様子を伺いに来ていて相談しやすかった」
「前任者に戻してくれませんか?」

などなど、前任者と比較されるケースです。

新しく変わった担当者からすると「なんだよ。私も頑張るよ。」と言いたい気持ちもありますが、頑張るところが分からないので余計に避けられたりします。最悪は契約終了です。

GraphicMama-team / Pixabay

このようなことが起こらないためにも、取引先の「決め手」を聞くのが一番です。
先にも書きましたが、「(新規顧客の場合)他にも仕入先(卸会社)が多くある中で、何が決め手になって当社と契約したのか?」という質問や「(既存顧客の場合)何が決め手になって取引を続けてくれているのですか?」などの質問を行い、社内で共有することです。

取引してくれた理由、継続している理由さえ分かれば今からでもその対応を行えば、全然間に合います。

出てくる回答こそ、取引先からのリクエスト(要望)なので、そこを見逃さずに強化(人員配置・人事異動)していくことをオススメします。

当然ながら、引き継ぎ資料の中にも取引先から出てきた「契約した理由」「継続している理由」の決め手をしっかりと載せることで、顧客満足度を下げずに引き継ぎができることになります。

企業も人財育成の観点から人員配置(担当変更)を考えているので、取引先から出てきた決め手がもし苦手な人財であれば、別の担当者(得意な担当者)へ変える。または、決め手を共有した上でチャレンジさせる(上司がしっかりとフォローする)など、様々な対策や工夫ができます。

まとめ

・取引先と契約した際は必ず「契約の決め手」を聞く
・決め手=リクエスト(要望)なので、社内で共有する
・担当変更の際の引き継ぎ資料の中に決め手も一緒に引き継ぐ

たったこれだけで、人員配置、人事異動、担当変更の際に伴うリスクはかなり軽減されます。当然ながら顧客満足度を下げずに引き継ぎができるので継続取引も可能となり、企業としては人事異動や適材適所などにも効果的ですね。

選ばれた理由を具体的に知りたい方は、この一冊で解決!
お客様に聞くだけで「売れない」が「売れる」に変わるたった1つの質問

今日はここまで。
販促・集客コンサルタント
豊平尚哉でした。

───────────────[PR]───────────
┏━  販促スキルアップセッション   ━┓
☆ たった90分で集客・販促の悩みを解決!☆
お客様の意見を顧客満足度アップを狙う!!
豊平尚哉の個別コンサル

https://peraichi.com/landing_pages/view/skillupsettion
─[PR]─────────────────────────

The following two tabs change content below.
豊平尚哉
フィードバックドリブンLLC代表。予測データと違い「顧客」から得られるフィードバックを歯車に企業の成長戦略や販促戦略を支援するコンサルタント、経営戦略パートナー。コストをかけずに広告の反響を上げる専門家。「A4」1枚販促アンケート広告作成アドバイザー|一般社団法人日本セールスプロモーション協会認定広告レスポンス改善アドバイザー。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA